The My Wayが大切にしていること 第十九回 その人を知らなければ 一着は作れない
オーダースーツを作る時
当然ですが採寸をします
肩幅
胸まわり
ウエスト
袖丈
パンツの長さ
身体を測れば
その人のサイズは
ある程度分かります
でも
それだけでは
その人の一着は
作れないと思っています
同じ体型でも
仕事が違えば
必要な服は変わります
一日中デスクに座る人
人前に立つことが多い人
車で移動することが多い人
大切な商談で着る人
普段はスーツを着ないけれど
ここぞという日に着る人
それぞれ
必要な一着は違います
だから僕は
服とは直接関係なさそうなことまで
いろいろ聞きます
どんな仕事をしているのか
普段はどんな服を着ているのか
どんな場所へ行くのか
誰と会うのか
今持っている服は何か
そして時には
これから
どんなことをしたいのか
そんな話までします
もちろん
すべてを聞かなければ
スーツが作れないわけではありません
身体を測って
生地を選んで
形にすることはできます
でも
僕が作りたいのは
サイズが合っているだけの服ではありません
その人が
実際に着る姿まで想像できる一着です
例えば
同じネイビーでも
毎日の仕事で着るのか
大切な商談で着るのか
結婚式で着るのかによって
選ぶ生地も
仕立て方も
合わせるものも変えます
服だけを見ていても
その答えは出ません
着る人を見る
その人の話を聞く
そして
その人のこれからを想像する
そこから
一着を考えていく
昨日
「一着に理由がある」
と書きました
その理由は
生地やボタンの中だけにあるのではなく
着る人自身の中にあるのだと思います
だから僕はいろんな話をします
スーツの話だけではなく
仕事の話も
家族の話も
好きなものの話も
これからの話も
時には
服の話をしている時間より
それ以外の話をしている時間の方が
長いこともあります
でも僕にとっては
それも一着を仕立てるための時間です
採寸だけでは分からないことがある
数字だけでは見えないものがある
その人を知って
初めて見えてくる一着がある
僕はそう思っています
一着の服を作る前に
まずその人を知る
それもThe My Wayが
大切にしていることの一つです
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