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言わなければ始まらない

11 分前
読了時間: 3分

長年兄と慕っている

アパレル関係の先輩と話していた時のことです



やってみること

提案してみることをやらないとわからない



こちらが勝手に決めつけていても

お客様には刺さるかもしれない

まずは言ってみる

言わなければ何も始まらない



その言葉がずっと残っています



服の仕事をしていると

お客様のことを考えているつもりで

こちらが先に

答えを決めてしまうことがあります



これは好みではなさそう

これは必要ないだろう

ここまで提案すると

負担になるかもしれない



気遣いのようでいて

ただ提案する勇気が

足りていないだけの時もあります



もちろん相手の話を聞かずに

一方的に勧めることとは違います



何を大切にしているのか

どんな場所で着るのか

今までどんな服を選んできたのか



そこをきちんと聞いた上で

自分ならこう考えるという一歩を出すこと



それが仕立てる側の役目だと思います



提案は必ず採用されるものではありません



最初から自分の理想を

はっきり言葉にできる方ばかりではありません



何となく変えたい

今までと違うものも気になる

でも何がいいのかはまだ分からない



そんな段階で来られる方も多いはずです



その時に必要なのは

無難な答えだけを用意することではなく

なぜその選択肢を

見てほしいと思ったのかを伝えることです



生地の表情

肩まわりの見え方

着る場面とのつながり



理由が分かれば

提案を受ける側も

自分で選びやすくなります



でも言葉にしなければ

お客様が持っている

まだ言葉になっていない希望にも触れられません






昨日はパリから戻られたお客様から

めちゃくちゃ良かったという言葉と

写真をいただきました




パリで撮影されたお客様の写真
パリで撮影されたお客様の写真




遠く離れた場所で過ごした時間の中に

The My Wayで仕立てた一着があったこと



そのことを写真と

一緒に伝えていただけたことが

とても嬉しかったです



一着が完成した時点で

仕立てる側の仕事が

終わるわけではありません



実際に着ていただき

その方の日常や

旅や大切な場面の中でどう感じられたか



そこまで知ることで

次の提案に必要な視点が増えていきます



選ばれなかった提案にも意味があります



そこに違和感があったのか

それとも少し迷いがあったのか



会話を重ねることで

その方が本当に求めているものが

見えてくることがあります



提案には正解がありません



だからこそ相手の反応を怖がって

最初から可能性を

狭めないようにしたいと思います



少し意外な生地

普段は選ばない形

今までとは違う着方



その人のためになると思う理由があるなら

きちんと言葉にしてお伝えする



選ぶのはお客様です



だからこそこちらは

決めつけずに選択肢を示し

その選択が

どんな時間につながるのかまで

考えておきたいと思います



一着を仕立てる前の会話にも

完成後の満足につながる

大切な仕事があります



ただ選択肢を出すことまでやめてしまったら

新しい一着が生まれるきっかけもなくなります



言わなければ始まらない



先輩のその言葉を忘れずに

今日も目の前のお客様と向き合います



服を通じて新しい一歩をつくれるように

丁寧に提案を続けます









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